人生100年時代! 今からでも遅くない
「最近疲れやすくなくなったなぁ」と体力の衰えを感じていませんか? 今は、人生100年時代といわれています。まだまだ現役で楽しく人生を歩んでいくために必要な体力をつける方法を紹介します。
目次
体力作りの前に気をつけなければいけない注意点
「体力をつけなければ」とあまり意気込まずに、徐々に運動ができる身体を作っていきましょう。まずは、体力作りの際に気をつけなければならない注意点を紹介します。
無理をしない
無理をしないことを第一に考えてから体力作りをしましょう。急激な運動は身体を傷めます。まずは生活習慣の見直しから。
自分の身体を知る
若い頃とは確実に身体は変化しており、無理がきかなくなっています。使っていない身体は、思いのほか衰えていることを受け入れましょう。
計画的に行う
どんなに良い運動でも、すぐに効果は出ません。日々続けられるよう、計画的に身体作りをしましょう。
目標を持つ
食べ歩きや旅行、登山などの目標を持てば、やる気を保ちながら楽しく体力作りを行うことができるでしょう。
毎日の継続が大切! 徐々に運動を生活習慣に取り入れよう!
年齢を重ねると自然に筋肉量が減るのに加え、運動不足でさらに筋肉が衰えていきます。筋肉が減れば最悪、関節を支えきれなくなり、さらに運動不足でどんどん体力が落ちるという悪循環に。体力をつけるには、自分で意識して筋肉の減少を防がなければなりません。
●まずは簡単な運動から始めよう
若い頃は運動していた方も、普段身体を動かしていないと筋肉や関節を傷めやすくなります。まずは簡単な運動から始めて、身体を徐々に慣らしましょう。
ウォーキング
「歩き」は手軽にできて、身体への負担が少ない有酸素運動です。普段より多く酸素を取り入れてゆっくり脂肪や糖質を燃焼するには、20分以上行うのが効果的とされています。いきなりウォーキングしようと意気込まず、なるべく歩く習慣をつけてみるだけでOK。通勤や買い物など、車や電車、自転車などの移動を一部歩くのに置き換え、少しでも習慣にすると続けやすいです。ただしダラダラ歩くと効果が半減します。しっかりと「歩く」ことを意識し、まっすぐ前を向いて正しい姿勢で歩きましょう。
姿勢に気をつける
日常生活で姿勢に気をつけてみましょう。姿勢を正すだけでも筋肉を使います。「腹筋に力を入れ背筋を伸ばす」「足を組まず内ももに力を入れる」「肩の力を抜いて耳と肩を遠ざけるように腕をストンと落とす」など意識して姿勢を正します。大きな鏡を置いて、普段から自分の姿勢をチェックするのが効果的。最初は意識しないとできませんが、続ければ自然と正しい姿勢が身につき、見た目も若々しく変化していくでしょう。
ストレッチ
朝起きた時や就寝前、また、運動を始める前の準備運動にストレッチを取り入れてみましょう。あまり伸ばすことのない腱や関節を動かすことで、身体が柔らかく動きやすくなります。血流の滞りが改善し代謝も上がるので、体力作りにもつながります。長時間同じ姿勢を続けたら、腰を中心に身体をねじったり、アキレス腱を伸ばすだけでもOK。余裕があればより大きく、より遠くへ身体を伸ばすことを意識しましょう。伸びて気持ちいいと思う部分に意識を向けて行うと効果的です。
ながら運動
毎日忙しいから運動をする時間がない…そんなときは家事で楽しく体力作りをしましょう。「食器洗い中につま先立ち」「足幅を肩幅の2倍開きながら料理」「開脚しながらアイロン」「階段の昇降は腹筋に力を入れて背筋をまっすぐ」「かごの洗濯物を取る時ひざを曲げず背中を真っすぐにして取る」「本や雑誌、テレビを見る時、交互に片足立ちになる」など、日常に運動をチョイ足ししてみましょう。少しずつの積み重ねが体力作りには大切です。
体力を加算する運動を習慣化しよう
簡単な運動に慣れてきたら、ステップアップした運動を加えていきます。
●有酸素運動
本来であれば、ジムやスイミング、ジョギングなどをおすすめしたいところですが、このご時世ですし外出は避けたいもの。そこで家の中でできる運動をご紹介。自分の好きな時間、タイミングで始められる有酸素運動です。最初のうちは無理せず、週3日ほどでOK。徐々に時間を増やしていきましょう。カレンダーに数字を書き込むと、成果が見えてやる気が続きますよ。
踏み台昇降
踏み台(新聞や雑誌を崩れないように固定したものでも可)を上り下りするだけなので、テレビを見ながら簡単に有酸素運動ができます。10分~20分ほど行うと、身体の中からポカポカと発熱してきます。
一か所でできる運動なので、気軽に始められます。
●無酸素運動
短時間で強い負荷をかける無酸素運動です。日常に短時間筋トレを入れることで、筋肉の衰えを防止することができます。筋トレは同じ部位ばかりを毎日続けるのではなく、2~3日置きにローテーションで行う方が筋肉がつきやすくなります。
〇セットは、段階に合わせて自分で設定しましょう。
スクワット 10回×〇セット
スクワットは、簡単にできて効率が良い筋トレです。身体の中で一番大きい筋肉である太ももの大腿四頭筋(太ももの表側)やハムストリングス(太ももの裏側)を鍛えることによって、基礎代謝量の向上、脂肪燃焼、下半身の筋力アップが期待できます。
- 足を肩幅に開き、背筋を真っすぐにし、つま先は正面に向ける。
- 息を吐きながらゆっくりと腰を沈めていき、太ももが床と平行になる位置にまで腰を落とす。この時、ひざはつま先から前にださないように。
- 息を吸いながらゆっくりと元に戻っていく。
いつでもどこでもできるので続けやすいです。まずは10回じっくり行い、徐々にセット数を増やしていきましょう。
プランク 30秒×〇セット
プランクは体幹を鍛えるのに有効な筋トレです。体幹とは胴体全体のこと。身体の軸を安定させたり内臓の動きを支えています。特に身体の深層にある筋肉(インナーマッスル)を鍛えると、体幹のバランスが整い、どんな動作をしても疲れにくく力を発揮できる体力がつくようになります。
- 四つん這いになり、肘から腕は床につけ、足を後ろに伸ばし、腕立て伏せの格好になる。
- 頭の先からかかとまで真っすぐな鉄板をイメージする。
この時、お尻が山になったり凹んでいたりしないように、体幹を使ってキープする。
ドローイン 30秒×〇セット
道具もいらず、いつでもどこでもできる筋トレです。ウォーキングしながら、読み聞かせをしながら、家事をしながら…体幹を鍛えられる「ながら」筋トレは効果抜群です。
- お腹に息を大きく吸い込む。
- 息を吐きながらお腹をぺちゃんこにしてその状態をキープ。
凹ませながらも呼吸は止めずにゆったりと呼吸する。
スーパーマン 30秒×〇セット
筋トレというと腹筋など前面の筋肉を鍛えがちですが、背面の筋肉も鍛えていきましょう。背筋とお尻の筋肉を鍛えてバランス良く筋肉をつけましょう。
- 両手を万歳してうつ伏せになり、あごを床につける。
- 吸う息で上体を持ち上げ、両足も太ももの付け根から持ち上げる。
- 空飛ぶスーパーマンの格好になりキープ。
この時、お尻の筋肉を意識して足を持ち上げる。
筋トレの後にウォーキングなどの有酸素運動を行うと、より効果的に脂肪を燃焼できます。また運動前後のコップ1杯の水は、脱水症状を防ぐだけでなく食欲も抑えられるのでおすすめ。季節を楽しみながらウォーキング、歩数計や体重の記録を取って、昨日の数字を更新してみるなど、楽しく続けられる工夫をしましょう。
日常生活も見直そう
体力作りにはトレーニングだけでなく、生活習慣の改善も必要です。無意識に悪い習慣になっているものがないか、チェックしてみましょう。
食生活を見直す
「体力をつけるために、たくさん食べなければ」と思いがちですが、食事のバランスが大事です。脂や甘いものだけでなく、糖質(ごはん・パン・麺類)も運動で燃焼しないと、脂肪に変わって身体に蓄えられます。筋肉を作るタンパク質を中心に一汁三菜、栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。
質の高い睡眠を取る
その日の疲れはその日のうちに。運動の疲れを翌日に持ち越さずに回復させるのが理想的。そのためには就寝前、目にテレビやスマホなどの光の刺激を与えない、ストレッチやマッサージをして自律神経を整える、アロマを焚いてリラックスなど、熟睡できる環境を整えましょう。眠りにつけないときは、眉間から全身の力を抜くと入眠しやすくなります。
カラダの不調は運動不足から! 毎日の習慣に運動を「チョイ足し」
年齢を重ねると今までよりも痩せにくくなったり、あちこち痛くなったり、体調を崩しやすくなったりしますが、それは体力が落ちてきたサイン。運動する習慣をつければ体力がつき、疲れにくい丈夫な身体に変わります。筋肉がつくと代謝が上り、自然と脂肪を燃焼して太りにくくなります。
とはいえ、わかっていても運動を習慣にするのは大変。「しなければいけない」と思い込んで、いざ始めたけど三日坊主になったり、気合を入れ過ぎてかえって身体を壊した方もいるのではないでしょうか。
無理なく続けるためには最初は「チョイ足し」でOK! 10秒だけ爪先立ち、階段を5段登り降り、近所の区画を1周など、まずは一歩踏み出します。そして自分で楽しめる工夫と目標を持つこと。ベルトの穴を1個ずらす、入らなくなった昔の服を着る、神社の階段を一息で登り切るなど、自分の身近にあるもので目標を作ってみましょう。