意識するだけでも体質改善。
正しい知識で美しく健康的な身体になりましょう!
健康のための食生活! まずは原則を確認
食事の量を減らしたり、健康に良い食品を摂るだけではあまり効果はありません。まずは食べ方を見直してみましょう。
食生活を規則正しく
食事を摂ると消化吸収のため、内臓に血が集まります。食後に眠くなるのは脳や筋肉に血が巡りにくくなるから。それぞれ活動を集中させる時間を分ければ身体の負担が少なくなり、食事・仕事・休息を規則正しくすれば、自然と血流バランスと体内リズムが整います。
しかし忙しいからと食べながら仕事、食事抜きなど、食生活を不規則にすると内臓だけでなく、消化吸収をつかさどる脳にまで影響が出ます。そうなると「今は脂肪を燃やせない」「省エネモードで働こう」などと脳が勘違いし、身体に脂肪を貯め込んだり、お通じが悪くなる、頭が働かないなど全身に影響が出てしまいます。また早食いも要注意。人によって消化吸収のスピードは違いますが、成人なら1日2~3回の食事を30分以上かけるのが理想的と言われています。
就寝前後の食事は半日あける
食事を摂る上で重要なのが、就寝前後の食事の間隔です。寝ているときは消化吸収が非常にゆっくりになるため、寝る前に食べ過ぎると「今は糖を吸収しきれないから、必要になる時までとっておこう」と睡眠中、身体に貯め込もうとします。これが脂肪やセルライト蓄積の原因となります。逆に日中などの活動時は糖をどんどん消費するので、栄養をしっかり取った方が脂肪燃焼率が上がります。朝、昼はしっかり食べて夜は少なめ。そして夕食から次の日の朝食までの間隔は12時間以上あけて、胃腸を休ませましょう。
自律神経を整えるため、夕食後や就寝前のハードな運動はNG。じっくりとお風呂に浸かる、軽いストレッチやヨガで緊張をほぐすなど、整理運動で身体を休ませることに集中しましょう。
食べる順番を意識する
食事がテーブルに並んだら、まずは何から箸をつけますか? 実は主食・おかずの順番も消化吸収に影響します。空っぽの胃にいきなり唐辛子などを入れると内壁が荒れてしまい、脂ものを先にすると吸収されやすくなってしまいます。
- お味噌汁など温かい汁物
- サラダなど食物繊維の多いもの
- 肉類など脂質とタンパク質が高いもの
- お米などの糖質が高い主食
- 辛いもの、苦いものなどの刺激物
もちろんご飯だけ後で食べるのは現実的ではありませんが、最初に汁物で胃腸を温め、消化の遅い野菜類を先に口にするなどして、消化吸収しやすい順番を少し意識してみましょう。
食を楽しむこと、これが一番大切!
たとえ身体に良い習慣と言っても、つらくて続けられなければ意味がありません。好きなものを全部断つなど極端な節制はストレスになり、むしろ精神が不健康になってしまいます。無理のない範囲で食材をプラスしたり、食材の置き換えをして「健康に気を遣う自分はえらい」「良いことをしているのだから楽しい」というように、プラスに考えましょう。
食事のタイミングや順序、盛り付け、食卓に花を飾ったり、照明を電球色に変えても、食べものの美味しさが変わります。また「空腹は最上の調味料」とあるように、適度に身体を動かしてお腹を空かすことも大事です。エネルギーを摂取するためだけの食事ではなく、食を楽しむためのちょっとした演出も考えてみましょう。
栄養素と摂るタイミング
TVやインターネットなどで様々な食材や栄養素が注目されては消えていきますが、まずは栄養素の役割を知り、どんなタイミングで摂取するのが良いのか、基本を押さえましょう。
ビタミン類は「朝」に摂る
細胞に活力を与え、エネルギー消費の効率をアップする「ビタミン類」は一日を通じてしっかり摂りたい栄養素。特に摂取するのに良い時間帯は意外と「朝」、朝食時がベストです。
身体は寝ている間、細胞を甦らせたり、新しく作り直す活動を行っています。このとき大量のビタミンを消費するため、起床時にはカラッカラの状態に。そのままビタミン不足が続くと疲労が取れず、身体は「省エネモード」になって代謝が悪くなり、脂肪を溜め込みやすい状態になってしまいます。
身体が欲している時間帯にしっかりとビタミンが補給されれば、日中は脂肪燃焼率をキープするようになり、睡眠中もイキイキとした細胞を生み出せます。疲労回復だけでなく、肌荒れや髪質改善にも効果がありますので、朝食時はビタミンを意識した野菜サラダや果物などを食べるのが理想的です。でも忙しい朝はビタミン剤などサプリメントで補いましょう。
食物繊維は1食に1品を意識
身体全体のお掃除役として不可欠なのが「食物繊維」。野菜全般に多く含まれますが、豆類やきのこ類でもたっぷり摂れます。食物繊維を含む食材は多くありますが、不溶性(野菜・豆・穀類など)と水溶性(海藻・こんにゃく・いも類など)の2種類の食物繊維をバランスよく摂るのが理想的です。朝に野菜、
昼に豆や穀類、夜に海藻類…など食材を変えれば飽きが来ません。腸内環境の正常化のため、3食しっかり摂りましょう。また食物繊維は胃腸の中で膨らみますので、食べ過ぎ防止にも役立ちます。
タンパク質は必須の栄養素、朝・昼に1品
ダイエット目的で糖質や脂質、炭水化物は減量しても差し支えありません。しかし、間違えてはいけないのが「炭水化物」と「タンパク質」です。特にタンパク質は人間の骨や筋肉、神経を作る原材料となるもので、これを抜いてしまうと身体の組織が衰えてしまいます。さらに筋力や骨密度の低下などにより、別の大きな疾病になるリスクも高くなります。心疾患や脳梗塞、骨粗鬆症や身体の歪みによる慢性的な疼痛などの原因にもなるため、特に年配の方は注意しましょう。
タンパク質は必須の栄養素。朝、昼に必ず1品加えるようにしてください。タンパク質の塊である肉類は脂質も一緒に摂取しやすいので、脂肪が気になる方は湯通ししたり、低脂質の鶏むね肉やささみ、または「畑のお肉」大豆などをメインにすると良いでしょう。
糖質と脂質にも大切な役割
糖質や脂質は血中のコレステロールや中性脂肪を増やしたりする働きがあるため、身体には大敵と思われがちですが、完全に摂取を絶ってしまうと日常生活にも悪影響が生じます。
糖質:脳に影響する
吸収されると血液中に溶け全身をめぐり、体内のエネルギー源として働きます。特に脳の活動に必要なのがブドウ糖で、吸収された糖質の多くは脳のために使われます。不足すると脳の活動に影響が出て、注意力散漫になったりイライラしたりします。
脂質:内臓や体を守る
脂質も糖質と同じくエネルギー源となりますが、その作用はホルモン分泌の調整や細胞の膜、保護など目に見えないところにまで及びます。これらがうまく機能しなくなると肌荒れや免疫力の低下、冷えなどの慢性的な不調を起こします。
糖質は必須栄養素ではないですが、不足しすぎるとエネルギー不足になって危険です。脂質も不足すると身体の抵抗力が落ちることがあり、また健康美のためにある程度は必要になります。どちらも夕食や就寝前に摂ると脂肪として蓄えられてしまうため、夕方以降は避け、食べ過ぎないよう食物繊維と一緒に摂るようにしましょう。
食生活をサポートするもの
食生活を意識するだけだと効果が出るか心配、という人が新たな一手間として取り入れるのがサプリメントです。サプリメントは補助食品ですので、食生活をサポートするために摂るなら効果的。どのようなサプリが必要でしょうか。
運動と間食NGを実践出来るなら燃焼系サプリで補助
最近よく目にするのが「燃焼系」と言われるサプリメント。アミノ酸やカフェイン、カテキン、カプサイシンなど、主に脂肪を分解しやすくする成分や体温を上げる成分が配合されています。こうした燃焼系サプリを「飲むだけで効く」と考えてしまう人がいますが、これらは「脂肪燃焼を助ける」だけのもの。脂肪を燃やすには一定以上の運動で、体内温度をさらに上げる必要があります。運動と合わせて効果を上げるものなので、ただ飲むだけならば効果はあまり期待できません。
食事が不規則になってしまう人は燃焼系サプリと置き換え食で
健康のための食生活の基本的な大原則、「一定時間で食べる」が難しいという人には、燃焼系サプリ及び置き換え食がおすすめです。置き換え食は1食を○○に換える、というもので、夕食はすべておかゆやお蕎麦にするなど。置き換え食だけだと燃焼効果の高いものを摂取するのが難しい場合が多いので、燃焼系サプリメントを併用するのも良いです。ご自身の体調や味覚に合わせて色々と試してみてください。
ビタミンと食物繊維のあるものを朝に摂る
毎日の食事だけで必須栄養素をすべて摂ろうとすると、食の細い人は難しいし、用意するのも大変。そんなときはビタミン類や食物繊維、ミネラルなどが配合されているマルチ系サプリメントがおすすめです。こうしたサプリメントは朝、できれば食事前に飲みましょう。水溶性なので水や食事と一緒に摂ることで、栄養が吸収されやすくなります。ただしあくまでも栄養補助食品。サプリだけに頼らず、バランスの良い食事を心がけましょう。
食べなくても太る人、食べても太らない人
肥満気味なら「食べなければいい」と考えてしまいますが、食べなくても太ります。絶食をすれば一時的には痩せますが、身体は常時「飢え」と戦っている状態になってしまい、省エネモードに入って体内に脂肪を蓄えてしまいます。この状態で通常の食事に戻すと、すぐにリバウンドします。
また逆に「いくら食べても太らない」人もいます。太っている人はうらやましいと思うかもしれませんが、風邪をひきやすく、体力がない、冷え性など、悩みを持つ人も少なくありません。
これらの人に万能薬はありませんし、もちろん個々の体質もありますが、多くの人に共通している原因は偏食です。自分に必要な栄養素が足りなかったり、必要以上に摂りすぎているものがあるはずです。古来より中国では「医食同源」という言葉がありますが、自分の身体を作るのは日々の食事から。食に手を抜けば身体に不調を招きます。まずは今の食生活を見直してみましょう。