家電量販店やホームセンターに行くと空気清浄機が多く並んでいますが、様々な機能のものがあり、どれを選んでいいか悩んでしまいます。そんな空気清浄機の機能と、選び方のポイントをまとめてみました。
空気清浄機のはたらき
空気清浄機には大きく分けて「集じん」と「脱臭」の2つの機能があります。
集じん機能
空気中にただよう細かいチリやホコリ、花粉などを集めるのが「集じん」です。空気清浄機内のファンで空気を「集め」フィルターで「こす」ことで、空気をキレイにします。
脱臭機能
臭いの原因となる微粒子を取り除くのが「脱臭」です。臭いの粒子はとても細かいので、集じんフィルターだけでなく、活性炭やイオン、静電気などを利用して吸着させたり、プラズマなどで電気分解することで臭いを取り除きます。
アレルゲンって?
「アレル物質」とも言われるアレルギーの原因となる物質のことです。アレルギーとは本来体を守るための免疫システムが過剰反応してしまうこと。他の方にとって無害あるいは影響のない物質でも、アレルギーを持っている方の体内に入ると軽いものから場合によっては命の危険に関わるような重い症状を引き起こします。
また今まで症状がなくても、常にそういったアレルギーを起こしやすい物質に触れていることで、後からアレルギーが出ることがあります。
空気中に含まれる主なアレルゲンには、スギ花粉やハウスダスト、建材などに含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質、自動車や工場から出る排気ガスなどがあります。
PM2.5ってなに?
最近テレビなどでもよく聞く「PM2.5」とは粒子の大きさのこと。直径が2.5マイクロメートル(0.0025ミリメートル)以下の微粒子で、自動車などの排気ガスなどに含まれていると言われています。肺の奥まで届きやすいため、将来健康に影響が出ることが心配されています。
砂 | 約0.06~2mm |
イエダニ | 約0.4~0.7mm |
チリダニ | 約0.2~0.4mm |
小麦粉 | 約5~100μm (0.005~0.1mm) |
髪の毛の太さ | 約60~90μm (0.06~0.09mm) |
スギ花粉 | 約30~40μm (0.03~0.04mm) |
カビの胞子 | 約3~10μm (0.003~0.01mm) |
細菌 | 約1~5μm (0.001~0.005mm) |
ダニのフン | 約1μm (0.001mm) |
ディーゼルの排気ガス粒子 | 約5~300nm (0.000005~0.0003mm) |
ウィルス | 約20~300nm (0.00002~0.0003mm) |
タバコの煙 (ガス状物質を除く粒子) | 約0.4nm (0.0000004mm) |
HEPAフィルターって?
目に見えないホコリや花粉など、フィルターの目を細かくすればよく取れるように思いますが、目が細か過ぎると空気が通りにくくなり、目詰まりしやすくかえって機能を果たせません。
HEPA※(ヘパ) フィルターはガラス繊維や金属などを組み合わせることで、自然に静電気を発生させます。その静電気の力でフィルターの目を通り抜けようとする細かいホコリを吸着させます。現在販売されている空気清浄機のほとんどはこのフィルターが使われています。
High Efficiency Particulate Air Filter (高性能エアフィルター)
その他の清浄機能
フィルターである程度のホコリや花粉などをこすことができますが、それだけでは取り除けないものもあります。各メーカーでは従来のフィルターだけでは取り除くことが難しかった、カビや細菌・ウィルスなどを電気の力で分解する機能をつけています。
空気清浄機にできないこと
- スギ花粉など粒子状のものや一部の化学物質は取り除けますが、一酸化炭素などのガスは取り除けません。そのため暖房でガスや灯油などを燃やして空気が汚れた(酸欠になった)場合、空気清浄機では対応できません。
- タバコや排気ガスに含まれる有害物質をすべて取り除くこともできません。
- 常に臭いが出続けているもの(建材や食品、ペットなど)の臭いをなくすことはできません。
空気清浄機チェック
購入検討時には、以下の機能の有無や数値を比較してみましょう。
- PM2.5対応(HEPAフィルター使用)
- 適用床面積(余裕のある方が素早く浄化)
- 最大風量(数値が大きいほど素早く浄化)
- 加湿機能(エアコン・ファンヒーター使用時はオススメ)
- フィルター寿命(10年がめやす)
- 静音(dB値が小さいほど静か)
- 省電力(通常使用時の消費電力が小さいものを)
- 省スペース(薄いほど邪魔にならない)
- 色・デザイン(お部屋のインテリアに合うものを)
- 高速脱臭機能(来客時に便利)